道化師の蝶 / 円城塔
言葉の呪縛にとらわれた人たちのための。
言葉の呪縛にとらわれていないかもしれない人たちのための。。
「同じさ加減は、固さの程度なのだと考えていた。柔らかさの程度なのではと今は感じる。固さという性質は存在していないのではと何故だか思う。本来はただ動きだけがそこにあり、たまたま同期している現象を固さと見なすだけなのではと。自転車のスポークを眺めるうちに、ふと車輪が停止して見えたりするように。」(道化師の蝶)
運動している生きている言葉(言葉(言葉(言葉?)))が停止して見える同じに見える手品のような現象の裏で見えなくなったスポークは絶えず回転を続けています。
「わたしは、わたしの望みを、君がわたしに代わって理解してくれるだろうと期待している。」(松ノ枝の記)
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