2006-08-24

安住の地 1,2 / 山本直樹

安住の地 1これは大友克洋の「夢の蒼穹」をボコボコと醗酵させて増殖させたような長編マンガですね。
安住の地 2途中で断続的に挿入されるコンビニの場景がなんだか退廃的エロで、伊丹十三の「タンポポ」を思い出しました。。。

2006-08-20

九十九十九 / 舞城王太郎

九十九十九すごい重量感。ノベルスで598ページです。
これはもう、この小説じたいが終わりたくないと言っているようなもんですね。。。

探偵の九十九十九(ツクモジュウク)が事件に関わっていくがそこには本当と嘘が入り乱れており判別不能。書かれている事をぜんぶ理解するのは不可能ですね。それこそ失神してしまう・・・

「僕の魂は僕の頭ではなく、体に残った記憶を楽しんでいるだけなのだろうか?」

2006-08-19

バスルーム寓話 / おかざき真里

バスルーム寓話短編漫画集。
どれも切ない話でけっこう完成度が高いです。

「夏草子」が特によかった。

2006-08-15

サディスティック・19 / 立花晶

サディスティック・19いつのまにか文庫化してました。
ほのぼの不条理ギャグマンガです。

ヘイマンの出番が少ないのが物足りないなぁ。。。へいっ!へ~いっ!せりなぁ~っ!

2006-07-24

スワンパン / 一條裕子

スワンパンほのぼのソロバン漫画です。

「大人はみんな 誤解している。
 っていうか、誤解させようとしている。
 ソロバンのポテンシャルを隠してる――!!」


タケウチ少年はある日そう悟り、ソロバンを習い始め、ソロバンレンジャーを夢見るのだった。。。
メガネを取ったら美少女のヨシザワの屈折もおもしろい。

2006-07-23

双子のオヤジ / しりあがり寿

双子のオヤジ
これは哲学ですね。

2006-07-17

オーイ・メメントモリ / しりあがり寿

オーイ・メメントモリ瀕死のエッセイストが帰ってきた。
「死のないところにリアルはない」と、世の中のいろいろな事物・風俗をルポして、虚しくとも高らかに「死を想え!」と叫ぶ。

「さあ あなたも 皮をハギましょう
 だって 人なんか いつか 死んじゃうんだから
 見た目だけでも 生きてた方が いいでしょ」
 この世の中の どこかに不死の国が あるとすれば
 それは 皮だけの人間の国

2006-07-12

ライチ☆光クラブ / 古屋兎丸

ライチ☆光クラブ1985年に「東京グランギニョル」という劇団が公演していた「ライチ光クラブ」の漫画リメイク版。

この劇団に丸尾末広が関わっていたこともあり、かなり丸尾タッチな画になってますが、丸尾末広ほど耽美的ではないです。しかしながら、ストーリーの面白さとスピード感はすばらしく一読の価値ありです。

グロ系の要素大ですが、それだけで敬遠するのはもったいない気がします。ハマる人はハマるでしょうな。

2006-07-10

夜のミッキー・マウス / 谷川俊太郎

夜のミッキー・マウス詩集が文庫化されることはマレである。
この詩集にはいくつかのキャラクターが登場し、コミカルでちょっとさびしい。

「ああ」「ママ」「なんでもおまんこ」「よげん」「ちじょう」など、口語の詩がとくに好きだなぁ。あと、しりあがり寿の解説もGOOD。

「どこからかあの懐かしい主題歌が響いてくる
 夕日ってきれいだなあとアトムは思う
 だが気持ちはそれ以上どこへも行かない」(百三歳になったアトム)

2006-07-09

のりこ / 二階堂正宏

のりこなんですか、これは。 格闘マンガですか。。。
ムーさん」の次は「のりこ」ですか。
勘違いをよそおって姑を殺そうとするのりこと何されても不死身の姑。
すごすぎます。。。

「お義母さまが寝たきりになってもう七年
 あたし ぶち切れそう・・・」
「のりこさんって 気持ちだけは とってもやさしいの ね」


「ホンネを描くとボツになる。だからきれいごとばかりになる。そんな社会が健全だとは私には思えませんし、きれいごとを言う人は、信用できません」(二階堂)
「私は、一般庶民の願望を、ムーさんやのりこに託して描いているだけです」(二階堂)