2006-07-03

みぞれの教室 / 日高トモキチ

みぞれの教室謎の美少女転校生と過ごした記憶。夏の思い出。
じーんときちゃいました。

「高校1年の5月 ある風の強い日に
 僕は 一人の少女と出会った
 そして その日から
 ちょっとだけ僕の時間は おかしな具合に 進み始めたんだ――」


立ち読み

2006-07-02

ムーさん / 二階堂正宏

ムーさんなんだそりゃ~と言いたくなるような強引なシモネタの連発です。ある意味すごい。

2006-06-28

富江 (全) / 伊藤潤二

富江そこにもあそこにも富江が! しかも美しい。
いろいろな手で自分の美しさをアピールし他人を落としいれ狂わせていく富江はそれゆえに衝動的に殺されてバラバラにされてしまうのだが何度も蘇るのだった。。。

「自分を他人にどう見せるか――それが最大の関心事じゃ
 それは他人から愛されるためではなく・・・自分自身をより愛するためじゃ
 男たちは勘違いして娘に夢中になるのだが・・・
 どういうわけか娘に深入りした男たちは娘の体をバラバラにしようとする・・・
 一体この娘の何が男たちにそうさせるのか・・・
 その結果娘自身の意志に反して・・・
 無数の自分を生むことになるのじゃ・・・」

2006-06-19

ぬるーい地獄の歩き方 / 松尾スズキ

ぬるーい地獄の歩き方公然とつらがれない負け組の地獄「ぬるーい地獄」に落ちてしまった人々との対談集。
ぬるーいが故に表舞台に出てこない地獄の深さが垣間見れて面白いデス。

2006-06-11

ミミの怪談 / 伊藤潤二

ミミの怪談「新耳袋」を原作としたホラー漫画。
謎のまま終わる話もあるんですが、なんといっても怖い対象がモロに登場する「隣の女」が怖いながらもおもいきり笑ってしまうくらい面白かった。

2006-06-05

プラスティック / 井上夢人

プラスティックとあるフロッピー・ディスクに納められた54のファイル(文書)は、誰が、誰に向けて、何のために、書かれたのか?いや、書かれなければならなかったのか?

殺人事件にかかわる人物が変わるがわる登場して読み手に語りかける。
「しかけ」はあの漫画を思い出させたが、しかけを越えてきっちり完結(?)していて面白かった。

2006-05-31

念力姫 / 笹公人

念力姫念力姫のお茶目なかんじが出ていて良いとおもいます。
短歌以外の文章もあり、バラエティに富んだ内容になっています。

「キノコ園にスーパーマリオの衣装着た髭の中年男の死体」
「一秒に16回もベルが鳴り高橋名人来訪を知る」

笹公人公式ホームページ

2006-05-25

イッツ・オンリー・トーク / 絲山秋子

イッツ・オンリー・トーク一見ぶっきらぼうな文章にみえるが、そこここに日本的な「間」が感じられる。
感想を一言でいうならピュア、かな?

「痴漢の理解は試験管で取り出したようにピュアなものだった」

2006-05-24

念力図鑑 / 笹公人

念力図鑑第二歌集。『念力家族』ほどキレはないが、独特のイメージにあふれています。

「ケイタイに甘い囁き残されてアコムの前に立ち尽くす兄」
「修学旅行で眼鏡をはずした中村は美少女でした。それで、それだけ」

2006-05-22

念力家族 / 笹公人

念力家族短い語数のなかに独特のレトロでいながら不気味な近未来っぽいオカルトっぽい世界が広がる短歌集。
ふわっと気持ちが軽くなるような歌もあれば、思わず笑ってしまうのもある。すばらしい。

「わが校の守り神なり百葉箱の中の初代校長ミイラ」
「むかし野に帰した犬と再開す噛まれてもなお愛しいおまえ」
「空っぽのプールに僕を連れてきた美人教師の右手にナイフ」
「すさまじき腋臭の少女あらわれて鳩時計の鳩首垂れており」