2011-06-01

金の靴 銀の魚 / 河井克夫 市川ラク

金の靴 銀の魚
「ホジャ」の出来が最高です。

2011-05-19

ぬかるんでから / 佐藤哲也

ぬかるんでから
奇妙な短編集
どこか不条理な感じの語り口なのに妙にリアル・・・

「新聞や雑誌の想像力の乏しい記事によれば、わたしの伯父はある朝疚しいことでもしでかしたかのように、たまたま変死しているところを発見されてしまったことになっている。」(やもりのかば)

2011-02-24

団地ともお 17 / 小田扉

団地ともお 17
「こうしなきゃいけない」って
気持ちを強く持ちすぎているから、
窮屈になっちゃうんじゃないかしら。

2010-11-24

絶叫委員会 / 穂村弘

絶叫委員会「人間には世界そのものを生きるってことは不可能で、ひとりひとりの世界像を生きているに過ぎないってことを改めて感じる。世界が歪むと云いつつ、実際に歪むのは世界像であって、世界そのものは微動だにしていないのだ。
 もしそうなら、世界を動かす言葉など存在しないことになる。あるのは世界像を動かす言葉だけ。でも、それによって、ひとは真剣に驚いたり喜んだり悩んだりする。」


意表をつく言葉たちの標本。
どれもこれもキラキラと輝くことばたち、何度よんでも色あせない。

悪役レスラーが母親に答えたセリフが好きだなぁ。

「リングの上の怖ろしいお前と、私の知っている優しいお前と、どっちが本当のお前なの?」
「どちらも本当の私ではない」

2010-11-04

犬身 上,下 / 松浦理恵子

犬身 上
このポップさとグロさの入り混じった感覚は、倉橋由美子にも通ずるような面白さです。
犬身 下
「人間の性欲は面白いな。ナルシシスト、オナニストですら完全に自己完結することはできなくて、他人の視点を必要とするんだからな。それが架空の他人の視点であっても」

2010-11-03

東京怪童 3 / 望月ミネタロウ

東京怪童 3
もう終わってしまった。。。
ラフスケッチって感じですねぇ。

「人って「自分を認めてくれる人がいるか」で全然違うと思う・・・」

俺とねこにゃん 2 / 唐沢なをき

俺とねこにゃん 2
漫画家の日常にねこにゃんの可愛さが炸裂する。

2010-11-01

獣の樹 / 舞城王太郎

獣の樹
記憶を持たない14歳の身体で馬から生まれた主人公が成長していく物語。
前半に頻発する素朴な問答が面白い。

「あんなあ、おめえには世界を疑う権利があるんやで?権利って言うか、世界をちゃんと理解しようと思ったら疑わな考えられんし、考えられんと信じられんやろ?まずは疑うことから始まるんや。だからほやで、疑うことは義務にも近いもんでねえ?ちゃんと生きるためにさ」

2010-09-13

主に泣いてます 1 / 東村アキコ

主に泣いてます 1設定がいいですね~
モテないために積極的にヘンなコスプレをする美人。これだけでメシが3杯食えます。(何の話だ)

あ~川原泉の「架空の森」を思い出しました。あれは感動したなぁshine

2010-09-09

もうおうちへかえりましょう / 穂村弘

もうおうちへかえりましょうこの世界からはみ出してしまえる穂村さんのどうしようもなさ満載のエッセイ集。
やっぱりチャーミングですね。

「唯一無二と信じる夢を追って、さまざまなパターンの出逢いと別れを重ね、期待と失望を繰り返しながら生きてゆく。あなたもまた「あなた」ではなかった。本当にわかりあえる「あなた」、ただ一度きりの命を心から分けあえる「あなた」は、今どこで何をしているのか。「あなた」との出逢いを夢みる輪廻転生にも似た日々のなかで、<私>は限りなく「ひとり」になってゆく。」